「いつでも釣れる鉄板のエギってある?」
エギング初心者さんにこんな質問をされたら、先輩エギンガーたちはどう答えるでしょうか。
実際に数多くのアオリイカを釣ってきた実績のある人たちにこの質問を投げかけると
ある程度の共通したメソッドがあるのかもしれません。
今回は、釣れるエギと釣れないエギの違いについて考えていきます。
釣れるアオリイカとはどんな状態?
出典元 photoAC
捕食スイッチが入ったアオリイカとは
アオリイカはイカの仲間の中でもかなり獰猛なフィッシュイーターとして知られています。
そんなアオリイカでも敵がいないわけではなく、大型の肉食魚や瀬戸内ならスナメリなどもイカが大好物です。
つまり、アオリイカも海の中では捕食者でありながらも自分の身を守りながら生きていかないといけません。
警戒モードのアオリイカは釣れない
人間にとって「衣食住」があるように、アオリイカにとっても「住む」「食べる」ということに都合のいい場所があり、自然とそんな場所を選んでいます。
たとえば、藻がたくさん自生している場所なら、自分が身を隠すことができるので外的に見つかりにくく、なおかつ捕食する小魚なども藻の周りに身を潜めています。
リラックスしたアオリイカが釣れる
単純なことではありますが、自分が食事をすることよりも、外敵に食べられないことが最重要なことなので、警戒している状態のアオリイカは捕食どころではありません。
つまり、安心した状態になれる状況になっていないとエサを探すどころではないわけで、仮にエギを投げ入れた場所にアオリイカが居てもエギに反応することはありません。
まずは隠れる場所があって、エサとなる小魚などがすぐ近くにいるような場所にたどり着いたアオリイカが釣れる可能性が高いイカといえます。
イカも食べ慣れているベイトを探す
フィッシュイーター全般に言えることですが、捕食しやすいベイトを追いかける習性があり、場所や季節によってベイトの種類も変化しています。
たとえば、カタクチイワシの群れが寄っているときは、カタクチイワシを偏食する傾向にあるので、アオリイカにエギを見せるときもカタクチイワシだと認識してもらうほうが反応はよくなります。
同じ理由で、海底近くにいる魚種が主なベイトフィッシュになっているときは、底付近を意識的に攻めるほうがヒットさせやすくなります。
とはいえ、イワシやアジのような大量に群れているベイトがいない場所となると、捕食しやすい順番にベイトを追いかける傾向にあります。
つまるところ、アオリイカをエギングで釣る場合でも「マッチ・ザ・ベイト」を意識する必要があるということになります。
つまり、釣れる状態のアオリイカとは、
・安全だと認識して警戒モードを解いている
・いつものエサ(エギ)を見つけた
少なくともこの条件は満たしているはずです。
釣れるエギと釣れないエギの違いとは
釣れるエギの色を見つける
実際に釣行してみて感じるのは、その日によってエギの「当たりカラー」が違うことです。
秋イカは定番カラーだけでもいける?
とはいいつつ、秋イカの場合はイカ自体の経験というか、警戒心が薄い場合は見つけてもらいやすいオレンジとピンクだけでも手堅く釣ることができます。
なんならダイソーのエギでもOK
特に当年ものの秋アオリイカだと、百均で売っているエギでも積極的に追いかけてくるので、ダイソー製のオレンジとピンクだけでそこそこの釣果を上げてあっさり帰ってしまうこともあります。
そのかわりに、ダイソー製のエギでは根掛かりを覚悟して積極的にボトムをしっかりとネチネチと攻めることが多いです。
あんまり底ばっかりやっているとコウイカが釣れてしまうこともありますが、しっかりと底を取ることがエギングにおけるアドバンテージになることもあるのです。
そもそもアオリイカは色盲
アオリイカは色を識別できないといわれていて、エギのカラーバリエーションに対する考えも、「色の濃さで見え方が変わる」というだけです。
ベイトフィッシュに近いイメージで認識されれば積極的に追いかけてきますし、多少の違いを感じてもアクションによっては一時的に活性があがることもあります。
猫じゃらしで猫の活性を上げるようにすれば反応が取れることもあります。
激戦区のアオリイカは激スレ?
秋アオリイカならイージーに釣れる、みたいなことを書きましたが、エギングでの激戦区だとそうもいきません。
アオリイカも学習していきますので、同じカラーのエギを同じようなアクションをさせ続けるとスレて反応しなくなってしまいます。
となると、ダイソー製などの価格の安いエギだけでは反応すらさせることができない状況もあります。
カラーバリエーションはサイズも必要
一般的にイカの反応が悪いときにはエギのサイズを小さくしてみるといいです。
カラーに関してもケイムラにしてみたり、ラトル入りで音を出してみたりと、「あの手この手」で攻め手を変えていく必要があります。
釣れるエギがどんどん変わっていく ?
結局のところ、釣り人が多いハイプレッシャーなエリアでは、釣れるエギが変化するサイクルが早いんだと思ってます。
そのため、そのときに持っているエギの種類が豊富でなければ反応はしても最後まで抱くこともなくスルーされてしまうような状況になってしまいます。
激スレエリアでも反応するエギとは
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やっぱりカラーバリエーションは大事
ケイムラカラーやナチュラルカラー、かなり暗い緑色とか、エギのカラーバリエーションもかなり豊富にあります。
激スレエリアではカラーバリエーションが多いだけでもいろんな施策ができます。
なによりも同じカラーを使いすぎて釣れるはずのイカですらスレてチャンスを逃してしまう可能性もあります。
「ポイントを休ませる」という考えはルアーフィッシング全般で言われていることですが、エギのカラーを変えるだけでもかなり違ってきます。
フォールの姿勢が安定してる
さすがにダイソー製のエギだと、フォール中の姿勢が傾いていたりすることもあり、スレて警戒モードになりつつあるアオリイカには違和感を持たれてしまいます。
この場合は、エギのメーカーとして実績のあるものを使えば問題ありません。
サイズを落とすことも試したい
定番すぎるかもしれませんが、エギのサイズを落とすことでイカにとって「捕食しやすい」と思わせることも大事です。
ラトル入りは微妙?
ラトルが入っているエギは音の効果でアオリイカの興味を引くことができますが、他の釣り人がやたらと乱用してしまっている可能性もあります。
好奇心が旺盛でスレていないような場所の秋イカなら僕も積極的に使いますが、スレている可能性のある場所ではダメ元な感じで使うことが多いです。
シャロータイプがハマるかも
スレた状態のイカでも、途中までエギを追いかけることもよくありますが、捕食スイッチが入って抱いてくるまで見せることができないケースが多いです。
つまり、フォールしてイカの視界から離れすぎてしまうことで、抱こうかと迷っているイカに反応をさせることができないだけなのです。
そこでしっかりとエギを見せることができるシャロータイプのエギを使うことで「迷ったあげく抱いてしまった」という状況を作りやすくなります。
とくに潮が動きだしたタイミングでは、シャロータイプだと、弱ったベイトのようにフワフワと潮流に流すことができるため、よりナチュラルにアオリイカにアピールすることもできます。
まとめ
結局のところ、「釣れないエギ」と「釣れるエギ」というのはその状況によるということになるのですが、つねに「絶対に釣れるエギ」というのは無いように思います。
それでも、
・カラーバリエーションは豊富に持つ
・サイズもなるべく多く持つ
・シャロータイプが切り札になりうる
多くのベテランエギンガーさんに聞いても、ここらへんは同意見なのではないでしょうか。
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