日中のカサゴは日陰になるような部分に身を寄せて積極的な捕食をしません。
そのため、デイゲームでカサゴを釣るなら、夜よりも広範囲を探る必要があります。
そこで、今回はメタルジグのフラッシング効果を利用した日中カサゴゲームの攻略をご紹介します。
と、ここまで話してしまえばもうネタは全部バレてますけどねw
カサゴはデイゲームでは釣りにくい?
日中のロックフィッシュは待ちの捕食
カサゴをはじめとする根魚たちは、昼間は積極的に捕食をせず上から降ってくるエサや目の前にいる甲殻類などを捕食しています。
外敵から身を守るためにも、岩礁帯なら沈み根の日陰の部分やテトラポットの隙間、ケーソンの壁に張り付くようにいることもあります。
どちらにせよ、外敵に見つかりにくく潮通しがいい場所に隠れていて、流れてくるエサを食べているのですぐ近くにルアーを通さないとヒットさせることができないケースが多いです。
そのため、ボトム付近をネチネチと探っていくことが昼間の釣りでは少なからず必要になってきます。
それでも時合いはある
とはいえ、大潮などで潮が大きく動く時間だけは積極的にエサを追いかけることもあります。
潮の流れが早くなると遊泳力の弱い小魚などが流れに乗って運ばれてくるので、活きのいいご馳走を簡単に捕食することができるので、そのときだけは隠れていた場所から飛び出して喰らいついてくることがあります。
僕自身の経験では、大潮や中潮での干潮の前後はカサゴでもややサイズのいい中型の反応がよくてパタパタっと連続ヒットすることが多かったです。
とくに潮位が下がっているときは小魚が岩の隙間などから流れ落ちてくるので、それを待ち構えるように、カサゴなどの根魚たちも活性があがります。
けっきょくのところ、下げのタイミングというチャンスタイムはすぐに終わってしまいますが。
広範囲を撃つには「歩く」か「飛ばす」しかない
穴撃ちで探るのが確実
ようするに、積極的に捕食をしない状態のカサゴを釣るには、テトラ帯などの隠れ場所がたくさんある場所をいわゆる「穴撃ち」しながら探っていくやりかたが確実なのかもしれません。
つまり足で稼ぐというか、長い堤防などをひたすらテクテクと釣り歩いていくことで、数を稼ぐことができます。
ちなみに、穴撃ちをしていて一匹釣れたら、同じ場所でさらに釣れることがあるので、釣れたらすかさずもう一度ルアーを落としてみるといいでしょう。
たいていは、一匹目のほうがサイズが良くて、二匹目は小さい個体が釣れることが多いです。
ふだんから大きいヤツのほうが優先的にエサをゲットできるんでしょうね。
また「いい穴」は決まっていて、釣れた場所を覚えておけば、数日すると別の個体がそこに居着いていることもあります。
釣れる穴は覚えておくとカサゴ釣りの効率が上がっていきます。
飛距離を稼ぐことができれば可能性も上がる
ルアーフィッシングにおいて、より広範囲にルアーを通すことができるということは、釣れる確率が上がるだけでなく、よりサイズのいい個体を釣ることができます。
デイゲームでのカサゴ釣りとなると、テトラ帯を穴撃ちするのが定番とはいえ、岩礁帯の沖にルアーを通すことができればサイズアップをすることができます。
また、テトラ帯でも歩いて行くことができない場所でも飛距離が出るタックルなら探ることができるので、穴撃ちをしていても飛距離がものをいうことがあります。
大型のカサゴは深場にいる
カサゴだけではありませんが、より大型の個体になると遊泳力もあるので岸から離れたやや水深が深い場所にいる傾向にあります。
地磯などでシーバスや真鯛を狙っていると、外道として大型のカサゴが釣れることもありますが、逆に言えば、いいサイズのカサゴを狙って釣るならやや水深のあるこれらのポイントがおすすめです。
大型のカサゴを狙って釣行するのなら外海に面した地磯や沖堤、岩礁帯を飛距離の出るタックルで撃っていけば、穴撃ちなどでは出会えないサイズを釣り上げることができるでしょう。
ちなみですが、僕の場合は大型のカサゴを狙って釣行するとき、チニングタックルを使っていて、重めのウェイトを使って広範囲を探れるようにしています。
ボトムメインのチニングロッドは感度もよく底を探るのにも適していて、ルアーウェイトもメバルロッドより重いものを扱うことができます。
タングステンのバレットシンカーを使ったテキサスリグでボトムを積極的に攻めればロックフィッシュ全般のいいサイズを狙うことができます。
とはいえ、ここまでやると、もはや「ライトロックフィッシュゲーム」とは言えなくなってきてますけど(笑)
カサゴをメタルジグで釣る簡単メソッド
ロックフィッシュがフォールに反応する理由
さきほども触れましたが、昼間のカサゴは待ちの捕食をすることが多く、日陰の部分に身を隠しながら弱った小魚やイソメや甲殻類が近くに通りかかるのを待っています。
とくに上から落ちてくる弱った小魚は格好のご馳走なので待ちの捕食とはいえ、つねに上を意識しています。
捕食者に追われて弱った小魚などは鱗が剥がれてヒラヒラと海底に沈んできますが、カサゴなどの根魚たちは大型の捕食者が獲りそこねた「おこぼれ」を狙っていることもあります。
フォールでアピールするメタルジグが効果的
メタルジグのメリットと言えば飛距離とフラッシング効果ではないでしょうか。
とくに日中で広範囲を探るには、このキラキラと光るフラッシングは上を意識しているロックフィッシュへの集魚効果がかなり高いです。
基本はどのタイプのメタルジグでも釣れてしまう
カサゴなどの根魚を釣るにはフリーフォールやテンションフォールなどの、おもに縦の動きで誘うので使用するメタルジグもフォール中にキラキラとフラッシングしてくれるものがいいでしょう。
といいつつ、僕自身はタックルケースにある適当なあまりもののメタルジグを使うこともありますが、問題なく釣ることはできています。
メタルジグの根がかり対策
メタルジグでも後ろ側にトリプルフックをセットした場合と、フロントにアシストフックをセットしたり、その両方をセットすることもあります。
ただ、今回は根魚をフォールで食わせるためのメタルジグということになりますので、基本はアシストフック一本で問題ないです。
というよりも後ろにトリプルフックなどつけようものなら底を取った瞬間に即根がかりとなってしまいます。
感度の良いロッドでボトムにステイさせない
根がかりの原因はメタルジグが着底したままにしておくことでどんどん隙間に落ち込んでしまうことが原因です。
アシストフックだけがフロントのアイにセットされている場合だと、メタルジグが底を取った瞬間にジグを跳ね上げさせることができれば根がかりになる確率を下げられます。
そのためにはラインはPEラインでロッドは感度のいいものを使うとやりやすいです。
といいつつ、それでも根掛りはしてしまうので、ロックフィッシュ狙いと根掛りはどうしても切り離せないトラブルといえます。
カサゴには直リグがベストマッチかもしれない
根掛りしにくいから積極的に穴撃ちができる
さきほどのメタルジグを使ったカサゴ狙いデイゲームのお話では、集魚効果はあるけど根掛りでメタルジグをロストするのが痛いよね、というデメリットもありました。
そこで根掛りをしにくく、なおかつカサゴを効率的に狙うことができるリグとなると直リグがベストなのかなという結論になってしまいます。
直リグとは
直リグ(じかりぐ)、直リグ(ちょくりぐ)、ジカリグ、など多少の呼び方は人それぞれですが、ようするに『直接にフックとシンカーを結んでしまうリグ』ということを指しています。
また、一部では「ゼロダン」などと呼ばれていてゼロリーダーダウンショットという、ちょっとかっこいい呼び方もされています。
このリグのメリットは、オフセットフックの針先をワームの中に隠してしまうことで根掛りを回避することができる点です。
そのうえ、シンカーがワームの下側にくるので、フックが常に上を向いていることで魚の上あご部分にしっかりとフッキングできることも大きいです。
もちろんフックが上を向いていることで根掛りの確率を下げることにも役になっていますので、バラシを回避するためにオフセットフックの針先をあえて少し出してセットしても根掛り率は低いかもしれません。
ボトムを感じることができるメリット
直リグのメリットはシンカーとフックが近いため、底を取ることで確実にワームも着底させていることがわかる点です。
とにかくボトム付近をネチネチと攻めるなら、ひたすらにボトムとシンカーとの接触を意識していれば、おのずとワームも底をキープしていることになります。
また、軽く跳ね上げるようにツンツンとロッドを操作することで、かなりナチュラルにワームをボトムバンピングさせることができるので、甲殻類を模したアクションもやりやすいです。
メタルジグの集魚効果はないけど
メタルジグならフォール中にルアーを見つけてもらうことができて、そのまま底から飛び出してきてバイトしてくることもあります。
たんなるシンカーを使用している直リグの場合はその効果はメタルジグには劣ってしまいます。
もうおわかりですよね(笑)
ながながと解説してきましたが、メタルジグと直リグの「いいとこ取り」をしましょうというのが今回のお話で言いたかったことでして。
メタルジグを使った直リグがオススメ
昼間のメタルジグの集魚効果はあなどれない
昼間のカサゴ狙いで、根掛りを回避しつつ釣果も上げたい、という考えでなんとなくやってみたら面白いように根魚たちが釣れた。
それがメタルジグをシンカーとして使用する変形直リグ「メタルジグ直リグ」です。
僕が勝手に名付けてるのでちょっと言いにくいですねw
いろいろと創意工夫をしている最中ですが、仕掛けを作るのに時間がかかるのもめんどくさいですし、あまりにも手の混んだリグを自作した場合、根掛りでロストするとつらい。
そこで、イージーに作れるように考えたのが、市販されているアシストフックにワームをセットするだけという手抜きなリグでやってみたら予想以上によかったのです。
『メタルジグ直リグ』の作り方
使用するのは市販されているアシストフックとメタルジグ、そしてお好みのワームだけ。
本来の直リグならスイベルをつけてオフセットフックも使用しますが、僕がやっているのはもっと手抜き。だって面倒くさいんだもんw
しっかりとワームに食ってくる不思議
メタルジグよりも小さめのワームをセットして実釣していましたが、アシストフックにセットされたワームのほうに食っていました。ありがとうカサゴちゃん。
もちろんミスバイトというか、メタルジグを狙って食っているケースもあると思いますが、カサゴのような根魚はわりと口が大きいので丸呑み系のバイトのため、問題なくフッキングできます。
アシストフックが根掛りしない理由
市販されているアシストフックはフックとスプリットリングの間を紐でつないでいます。そのおかげで海中では少し浮力があるのでメタルジグよりも先に底につくことはありません。
つねにフワフワとメタルジグの上側にいるので、着底させてすぐに跳ね上げることで、アシストフックの部分が海底に接触することがほとんどないのです。
フワフワな動きがいい仕事をする?
実際に海底で観察したわけではありませんが、アシストフックのおかげでメタルジグとは違った動きをするため、ワームを自然に見せることができます。
しかも、吸い込むようなバイトに対しても、アシストフックの場合はメタルジグよりも軽いので「スポッ」という感じで魚の口の中に入っていきます。
僕が根魚狙いであまり好きじゃないのがジグ単のようなフックとシンカーが一体化したもので、小さな吸い込むようなバイトでは乗らないことが多いと感じているからです。
論より証拠。とにかくやってみて!
今回もなかなかにグダグダと語ってしまいました(汗
メタルジグ直リグは釣行するまえに作っておくことができるので、風が強くて飛距離が出ない日ややたらと天気がいい日のボウズ逃れ対策としていかがでしょうか。
コメント