前回別の記事でチニングにおける基本的なジグヘッドの使い方などを紹介しました。
にもかかわらず記事の終わりで「僕はジグヘッドは使いません」という
「なんやそれ!!」な発言をしていますw
今回は、ボトム主体でチニングをするなら外せないと思うリグ(仕掛け)についてお話していきます。
とはいえ、あくまでもソルトルアーフィッシング中級者のひとつの意見として参考にしてくださいw
チニングにアシストフックが必要な理由
チヌは捕食が下手?
まず、チヌの口の大きさを見ていて感じるのですが、同じサイズのシーバスと比べてもかなり口が小さいですよね。
ましてや根魚の全体の三分の一が頭か?みたいな巨大な口を見たら、チヌのあの口はベイトを丸呑みするような捕食には向かないと感じます。
チヌは雑食性
チヌの口は小さいものの、強力な顎の力で硬い甲羅のカニやカラス貝の殻でもバリバリと噛み砕いていきながら食べていきます。
マダイもそうですけど、チヌの前歯のあたりって、まるでペンチのようになっています。
シーバスのようにベイトフィッシュを丸のみするのではなく、チヌの場合は、獲物を噛みちぎるようにして弱らせて小さく砕いて捕食しています。
チニングをしていてアタリを竿先で感じたときの「コツコツコツコツ」とか「ガッガッガッ」みたいな前アタリは、チヌがルアーに対してついばむように食らいついている瞬間なのです。
ジグヘッドでおきるミスバイトの原因
チニングではミスバイトが起きやすいですが、その理由として、はじめの「コツコツコツ」みたいな前アタリでいきなりフッキング(合わせ)を入れてしまうとしっかりとチヌの口に針をかけることができません。
この前アタリの瞬間はチヌがルアーに興味を持ってついばむように攻撃しているときなので、そもそも口の中にフックが入っていないこともあります。
この状態でいくらすばやくフッキングしてもルアーが帰ってくるだけで魚の手応えすら感じられないこともあります。
ジグヘッドの短所が出てしまう
ジグヘッドはシンカー(重り)とフック(釣り針)が一体型になっていますが、じつはチニングにおいてはこのジグヘッドの基本的な構造がデメリットとしてはたらくと僕は考えています。
僕がチヌ用ジグヘッドを使わない理由
チヌの歯は強力なペンチのようになっていて、メバリングに使用されるようなジグヘッドよりもチニング用のジグヘッドは針が太くなっています。
専用のジグヘッドを使わないと針が折れることもよくあるからですが、今度はチヌ用のジグヘッドにすると、とにかく全体的に重くなるというかチヌの口に入りにくいのでは、と考えています。
先程のチヌの捕食の工程を振り返ってもらいたいのですが、チヌはまず捕食対象を見つけると前歯のあたりでガブガブと小さく噛み付いていきます。
これが前アタリの「ガガガ」とか「コンッコンッ」みたいな手応えなのですが、ここでフッキングしてもジグヘッドの針がチヌの口に入っていない瞬間もあるので、合わせをいれても針がかりさせることができません。
これは、針とオモリが一体型であるジグヘッドであるからこそ起きるミスバイトで、チヌがルアーに噛みつきながらも破片のようになったベイトを吸い込む瞬間に針が重すぎてチヌが吸い込めていないからなのです。
大事なことなのでもう一度。
チヌは「バリバリ」とエビやカニを前歯で砕きながら弱らせてから『スポッ』って感じで吸い込んで捕食しているので、ジグヘッドでは針の部分にオモリもセットになっているので、チヌの口の中に吸い込めていないことが多いのです。
さらに言えば、ジグヘッドのウェイトを重くすればするほど針の部分の動きが悪いのでチヌの口の中に入っていかないのです。
ジグヘッドの針の向きも気になる
ジグヘッドで底をとってズル引きしていると、フックの先端が前方に向いていることになります。
チヌの場合は捕食するベイトの後ろ側から攻撃していき弱らせてから口の中に入れますが、このときのジグヘッドのフックの向きがチヌの口にしっかりと刺さる向きになっていないことも多いです。
アタリははっきりと感じられるし、十分な食わせの間をとったけどやっぱり合わせてみると乗らない・・・これは、ジグヘッドでよく起きる現象だと言えるでしょう。
テキサスリグではダメなのか?
根掛りを回避しつつボトムを探るならテキサスリグも一つの選択肢ですが、テキサスリグの場合、針先をワームの中に隠すようにセットしていることでフッキングが不利です。
そのうえ、フックがオフセットしていることで大型のチヌやシーバスだとフックが伸ばされてしまうこともあります。
アシストフックほどはフックが自由に動かないこともあって、ミスバイトの確率はやや上がってしまいます。
とはいえ、テキサスリグの可能性というか汎用性の高さは魅力的で、僕自身もテキサスリグのメリットを活かした「オレ流テキサスリグ」を考えていきたいと思っています。
ツインフックでもやや重い・・・
ミスバイトを防ぐなら針の数が多いほどチヌの口の周りのどこかに刺さってくれるはず、なのですが吸い込ませてしっかりと口の内側から針がかりさせたいならツインフックでもやや動きが悪いかなとも感じてます。
もちろんジグヘッド単体よりははるかにミスバイトは減らせられるので、僕もジグヘッドよりはツインヘッドの方をよく使いますが。
チニングにはラバージグとアシストフックがベストかも?
ジグヘッドとワームでは厳しいときがある
チヌの活性が高いときならジグヘッドごと丸呑みしていることもありますが、ルアーに少し興味を持ったときなどの小さなバイトだとなかなかフッキングにはいたらないことが多いです。
底をとってズル引きするときなどはこの傾向が多く、アタリがあっても釣れず・・・みたいな状況なら、アシストフックのメリットが光るかもしれません。
アシストフックがミスバイトを激減させた!
ここで今回の本題でもあるアシストフックの重要性のお話になります。
ボトムを引いていきながらアタリを待っていると、チヌが接近してきてルアーの後方からガツガツと攻撃してきます。
このときに獲物を砕きながら、ときおり吸い込むように獲物を口の中におさめようとするときにアシストフックの場合だと、簡単にチヌの口の中に入っていきます。
軽くてフワフワしていることのメリット
チニングにおいてのアシストフックの最大のメリットは、フックが口の中に吸い込まれやすいということに尽きます。
では、ワームを攻撃しているときにマグレでアシストフックが口の中に入るようにすればいいのかといえば、少し違っていると考えていて、アシストフックそのものにもチヌが興味を示す工夫をしていることが大事です。
実釣してみて感じたこと
実際にアシストフックが付いたラバージグを使ってみた感想は「めちゃ釣れる♪」でした。
しかもアシストフックのほうで針掛かりしていることも多く、ミスバイトが激減しました。
そのうえアシストフックのほうはフワフワと少し浮いた状態なので根掛りの原因にもなりにくいようでした。
有名メーカーのものでなくてもOK
実際に市販されているものを使ってみましたが、当時はすでに「チヌマウス」も販売されていましたが、チニングにそれほど興味を持っていなかった僕は釣具屋さんのワゴンセールに積み上げられていたそれっぽいものを使用していました。
ところがこのラバージグ、アシストフックにもワームがセットされていて、めちゃくちゃ釣れました。
そのうえ、根掛りも起きにくくて、たちまちのうちにこのラバージグでのボトム攻略にハマってしまいました。
残念ながらお遊びのつもりで一個しか買ってなかったので、ボロボロになったうえに最後はガッチリ根掛りしてしまいロストしてしまいました。
いくら根掛りに有効な形をしていても100%で根掛りを回避することはできませんし。
まとめ
アシストフックには確かな実績があった
チニングというジャンルにはバスフィッシングのメソッドが通用することが多く、バスからチニングに入るアングラーもけっこういるようです。
どちらかといえば、ラバージグやアシストフックといったリグはもともとバスフィッシングからフィードバックしたのではないでしょうか。
バスプロや、年間釣行回数が300日以上という、変態的なアングラーもいるバスフィッシングの世界ですが、これらのとんでもない猛者が磨き上げてきたリグには確かな実績がありました。
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